アフターピルは個人輸入のほうが安い?国の資料で比べる

アフターピル.com編集部|内容の確認日 2026-10-19

「海外から取り寄せたほうが安いのでは」と調べる人のために、値段、法律の線、国が挙げる危険、国内の正規の買い方を、2026年10月19日時点の公式の資料で並べます。この記事は、個人輸入をすすめるものではありません。

先に答え
  • 値段:国内の薬局では、メーカー希望小売価格が1錠 税込7,480円です(第一三共ヘルスケア・2026年6月5日発表)。個人輸入の値段を調べた公的な資料は見つかりませんでした。表示の値段が国内より低く見えても、品質・救済・届く日数の3つは保証されません。
  • 医師や薬剤師がかかわる薬:日本では、医療用の緊急避妊薬は医師の診察と処方がいる処方箋医薬品です。薬局で買う薬も、研修を受けた薬剤師が対面で確かめて渡す要指導医薬品です。
  • 法律:自分で使う分を、決まった量(処方箋薬は1か月分以内が目安)で個人輸入することは禁じられていません。ほかの人に売る・譲ることはできません。
  • 危険:厚生労働省は、品質や安全性が確かめられていない、偽物のおそれがある、副作用の被害は救済制度の対象外、と注意しています。国は「メリットよりも危険性のほうが大きい場合が多い」としています。
  • 時間:72時間以内に、できる限り早く飲む薬です。海外から届くまでの日数は決まっておらず、間に合わない恐れがあります。

個人輸入は、本当に安いの?

個人輸入の緊急避妊薬が、国内と比べていくら安いのか。これを調べた国や公的機関の資料は、2026年10月19日時点で見つかりませんでした。そのため、このサイトでは「いくら安い」という数字は書きません。販売や代行をしている事業者のページから値段を拾うと、日本で承認されていない薬の宣伝に近づくため、それもしていません。

比べられるのは、国内の値段のほうです。

買う所値段の目安出どころ
薬局(処方箋なし・2026年2月2日から)メーカー希望小売価格 1錠 税込7,480円(税抜6,800円)。売値は店ごとに決まる第一三共ヘルスケア・2026年6月5日発表
医療機関(対面・オンライン診療)保険がきかない自費。公的に決まった金額は無く、医療機関ごとに違う添付文書(保険給付の対象とならない)
(参考)試験販売のころの薬局7,000〜9,000円の範囲(2023年度)。今の値段ではない厚生労働省の調査事業

国内の値段の決まり方は費用のページでくわしく説明しています。

個人輸入の値段を見るときに大事なのは、その値段で「何が保証されていないか」です。国内の正規の薬は国の審査を経ていて、副作用の被害には公的な救済制度があります。個人輸入の薬には、どちらもありません。

法律では、どこまで認められている?

厚生労働省は、自分で使うための個人輸入について、地方厚生局の確認を受けずに税関を通せる量の目安を示しています。処方箋薬・毒薬・劇薬は、用法・用量からみて1か月分以内です。日本では医療用の緊急避妊薬は処方箋医薬品なので、この区分にあたると考えられます。

どの品目がどの区分にあたるかの細かい判断は、都道府県の薬務の担当課か地方厚生局に確かめてください。そして「法律で禁じられていない」ことと「安全である」ことは別の話です。法律の扱いは個人輸入の危険のページにもまとめています。

国が挙げる危険は?

厚生労働省は、海外から医薬品を買おうとする人に向けて、次のように注意しています。

緊急避妊薬は、正しく飲んでも妊娠を完全には防げない薬です。飲んだあとは、服用からおよそ3週間後に妊娠検査薬か受診で確かめるよう案内されています(飲んだ後のページ)。個人輸入の薬だと、効かなかったのか、中身が違っていたのかも分かりにくくなります。

72時間に間に合う?

添付文書は、性交後72時間以内に、できる限り速やかに飲むよう求めています。WHOも、早く飲むほど効果が高いとしています。

海外から届くまでの日数は決まっておらず、公的な資料でも確かめられませんでした。注文してから届くまでの時間も、72時間の中に数えられていきます。今まさに必要なときは、届くのを待つより、国内で今日行ける所を探すほうが時間の点で確かです。時間の数え方は飲む時間のページにあります。

前もって取り寄せて手元に置いておく場合も、使用期限・中身・量を自分で確かめるのは簡単ではありません。確かめ方は個人輸入の危険のページに書いています。

国内の正規の買い方と、値段の確かめ方

2026年10月19日時点で、国内で緊急避妊薬を正規に手に入れる方法は3つです。どれも医師か薬剤師がかかわります。

方法誰が確かめるか値段の決まり方値段を聞く相手
医療機関(対面)医師が診察し、処方する自費。医療機関が決める受診する医療機関
オンライン診療研修を受けた医師が初診から診察。薬は1錠だけ薬局で受け取り、薬剤師の目の前で飲む自費。診察は医療機関、薬は薬局診察する医療機関と薬局
薬局(処方箋なし)研修を修了した薬剤師が確かめて渡し、その場で飲む希望小売価格 税込7,480円。売値は店ごと買う薬局

売っている薬局は厚生労働省の薬局の一覧、対面診療ができる医療機関と研修を受けた医師は厚生労働省の取組のページで探せます。厚生労働省は、行く前に電話で在庫や薬剤師の勤務を確かめるよう勧めています。それぞれの流れは入手方法のページで比べています。

性犯罪の被害にあった場合は、緊急避妊などの費用を警察が公費で負担する仕組みがあります。対象や手続きは、事件を担当する警察に確かめてください。

値段で迷ったら

値段を電話で聞くときは、次の3つを確かめると比べやすくなります。

  1. 薬そのものの代金
  2. 診察料など、ほかにかかるもの
  3. 支払いの方法

薬局で買う場合、2026年10月19日時点で年齢の制限はなく、親の同意もいりません。お金のことで受診や相談をためらう必要はありません。性暴力の被害にあったときは、#8891(ワンストップ支援センター)や #8103(警察の相談電話)に相談できます(相談先のページ)。

飲めるかどうか、どの方法がよいかは、一人ひとりの事情で違います。迷ったら、医師か薬剤師に相談してください。

よく出る疑問

個人輸入は違法ですか?

自分で使う分を、決まった量の範囲(処方箋薬なら1か月分以内が目安)で個人輸入することは、禁じられていません。ほかの人に売ったり譲ったりすること、ほかの人の分をまとめて輸入することは認められていません。法律で認められていても、品質・偽物・救済制度の問題は残ります。

海外のサイトのほうが安いと聞きましたが、本当ですか?

個人輸入の値段を調べた公的な資料は見つかりませんでした。国内の薬局のメーカー希望小売価格は1錠 税込7,480円です。値段だけで比べると、届く日数・品質・救済制度の保証が無いことを背負うことになります。

海外から届くまで何日かかりますか?

公的な資料では確かめられませんでした。この薬は72時間以内に、できる限り早く飲む薬なので、届く日が決まらない方法は急ぐときに向きません。

医師や薬剤師に会わずに手に入れられますか?

国内の正規の方法では、医師か薬剤師が必ずかかわります。オンライン診療でも、薬は薬局で受け取り、薬剤師の目の前で飲みます。

くり返し使うなら、安く済ませる方法はありますか?

緊急避妊薬は、続けて使う避妊の方法ではありません。日本産科婦人科学会の指針は、くり返し使っても、低用量ピルなどを続けて使う人より妊娠しやすいとしています。何度も使う状況なら、産婦人科で続けて使える避妊の方法を相談してください。

出典(編集部が原文を読んだ資料)
  1. 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ(厚生労働省)(2026年10月19日に確認)
  2. 医薬品等の個人輸入について(数量の目安・厚生労働省)(2026年10月19日に確認)
  3. 緊急避妊薬の調剤・販売について(厚生労働省)(2026年10月19日に確認)
  4. 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づく緊急避妊に係る取組について(厚生労働省)(2026年10月19日に確認)
  5. 要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧(厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
  6. ノルレボに関する発表(第一三共ヘルスケア・2026年6月5日。メーカー希望小売価格の記載)(2026年10月19日に確認)
  7. 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 概要(厚生労働省・令和5年度)(2026年10月9日に確認)
  8. ノルレボ錠1.5mg 添付文書(PMDA・2022年2月改訂 第2版)(2026年10月9日に確認)
  9. 緊急避妊法の適正使用に関する指針(令和7年改訂版)(日本産科婦人科学会・2025年4月)(2026年10月9日に確認)
  10. Emergency contraception(WHO Fact sheet・2021年11月9日更新)(2026年10月9日に確認)
  11. 犯罪被害者等施策「性的な被害」(警察庁)(2026年10月9日に確認)

このページは、添付文書や国・学会の資料など公開された情報をまとめたものです。一人ひとりの状況(飲めるかどうか・妊娠の可能性)は判断できません。飲むかどうか、飲んだ後のことは、医師か薬剤師に相談してください。当サイトは医療機関・薬局の紹介も、薬の販売もしていません。

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