アフターピルの用語集:調べるときに出てくる言葉

編集責任:アフターピル.com編集部|最終確認日 2026年10月22日

緊急避妊薬の説明には、添付文書や国の資料から来た言葉が多く出てきます。このページでは、よく出る言葉を短く説明し、くわしいページへ案内します。説明は2026年10月22日時点の資料にもとづきます。

このページの使い方

言葉は6つのまとまりに分けています。

  • 薬の名前と分類(緊急避妊薬・レボノルゲストレル・処方箋医薬品・要指導医薬品など)
  • 手に入れ方と販売の決まり(面前服用・研修修了薬剤師・チェックシートなど)
  • 効き目と体のこと(妊娠阻止率・消退出血・異所性妊娠など)
  • ほかの避妊の方法(ヤッペ法・子宮内避妊具・低用量ピル)
  • 個人輸入と救済の制度(輸入確認証・医薬品副作用被害救済制度など)
  • 相談の窓口(#8891・#8103・公費負担)

それぞれの説明の終わりに、くわしく書いたページへのリンクを置いています。

薬の名前と分類の言葉

緊急避妊薬(きんきゅうひにんやく)
避妊に失敗したときや、避妊せずに性交があったときに、あとから妊娠を防ぐために飲む薬です。添付文書での分類は「緊急避妊剤」です。英語の略で EC(緊急避妊法)、ECP(緊急避妊薬)と書かれることもあります。→アフターピルとは

アフターピル
緊急避妊薬の呼び名です。薬の正式な名前ではありません。→よくある誤解

レボノルゲストレル(LNG)
日本で承認されている緊急避妊薬の成分です。1錠に1.5mg入っています。添付文書は、主に排卵を抑える働きで避妊の効果を示すと説明しています。添付文書の注意の書き方から、黄体ホルモン製剤の一つとして扱われていることが分かります。→効く仕組み

処方箋医薬品(しょほうせんいやくひん)
医師の処方箋がなければ売ってはいけないと国が指定した薬です(薬機法 第49条)。医療用のノルレボ錠1.5mgと後発品は、これに当たります。→薬の種類

要指導医薬品(ようしどういやくひん)
処方箋なしで買えるものの、薬剤師が対面で説明し、使う本人に販売する薬です。法律は、販売の前に年齢やほかの薬の使用などを確かめることを求めています(薬機法 第36条の5・第36条の6)。緊急避妊薬は2026年2月2日から、この区分で薬局で売られています。→薬局で買える制度

特定要指導医薬品
要指導医薬品のうち、薬剤師が対面で販売しなければならないものです。要指導医薬品の緊急避妊薬は、これに当たるとされました。→日本の緊急避妊薬の歩み

後発品(こうはつひん)
ジェネリック医薬品のことです。緊急避妊薬では、2019年3月に販売が始まった「レボノルゲストレル錠1.5mg「F」」があり、元の薬と体の中での効き方が同じだと確かめられています。→薬の種類

添付文書(てんぷぶんしょ)
薬の効能・効果、用法・用量、副作用、使ってはいけない人などを書いた公式の文書です。医療用の薬の添付文書は、PMDAのウェブサイトで読めます。→副作用と飲めない人

手に入れ方と販売の決まりの言葉

面前服用(めんぜんふくよう)
薬剤師の目の前で、受け取った薬をその場で飲むことです。要指導医薬品の緊急避妊薬は、用法そのものが「薬剤師から受け取り、その場で服用する」と決められています。オンライン診療で処方された場合も、薬剤師の面前で飲みます。→薬局で買える制度

研修修了薬剤師
国が定める研修(日本薬剤師研修センターのe-ラーニング)を終えた薬剤師です。要指導医薬品の緊急避妊薬を販売できるのは、この薬剤師です。→薬局の一覧の見方

販売が可能な薬局等の一覧
厚生労働省が公表している、要指導医薬品の緊急避妊薬を販売できる薬局などの一覧です。ExcelとPDFがあり、毎月上旬に更新されます。→薬局の一覧の見方

チェックシート
薬局で販売してよいかを薬剤師が確かめるための用紙です。チェックシートと販売の記録は、薬局で2年間保存されます。→薬局で買える制度

初診からのオンライン診療
国の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、緊急避妊について、産婦人科の医師か厚生労働省が指定する研修を受けた医師が、一定の条件のもとで初診からオンラインで診ることが許されうるとされています。処方されるのは1錠だけです。→オンライン診療の指針

試験販売(調査事業)
2023年11月28日から2026年2月1日まで、厚生労働省の調査事業として一部の薬局で行われた販売です。今の制度とは条件が違います。→試験販売でわかったこと

効き目と体のことの言葉

妊娠阻止率(にんしんそしりつ)
薬を飲まなかったら見込まれる妊娠の数のうち、どれだけを防げたかの割合です。国内の試験で81.0%、海外の試験で84%でした(どちらも性交後72時間以内に飲んだ試験)。「10人のうち何人が妊娠したか」とは意味が違います。→効く仕組み

UPSI
日本産科婦人科学会の指針で使われる略語です。避妊せずに行われた性交、または避妊したものの方法が適切・十分でなかった性交を指します。→何時間以内に飲むか

適用外(てきようがい)
添付文書で決められた使い方の範囲から外れることです。学会の指針は、72時間を過ぎて120時間以内に飲むことを「用法・用量の適用外」だが効果がある可能性が高いとしています。120時間を過ぎた場合はデータがありません。→何時間以内に飲むか

消退出血(しょうたいしゅっけつ)
薬のあとに来る、生理のような出血です。国内の試験では、最も多く報告された副作用でした(46.2%)。出血があっただけでは、妊娠を避けられたかどうかは判断できません。→飲んだ後のこと

不正子宮出血(ふせいしきゅうしゅっけつ)
生理ではない時期に子宮から出る出血です。緊急避妊薬の副作用として報告されています。→副作用と飲めない人

異所性妊娠(いしょせいにんしん)
通常とは異なる場所で起きる妊娠を指す医学の言葉です。国の審査報告書は、急に重くなり命にかかわることがあり、下腹部の痛みなど生理と間違えやすい症状があって気づきにくいと説明しています。学会は、緊急避妊薬で危険が増えるわけではないとしています。服用後に強い腹痛などがあれば、早めに受診してください。→飲んだ後のこと

ほかの避妊の方法の言葉

ヤッペ法
中用量ピルを2錠飲み、12時間後にさらに2錠飲む、古くからの緊急避妊の方法です。学会は、ほかの方法が使えない場合にだけ使うよう勧めています。→薬の種類

Cu-IUD(銅付加子宮内避妊具)
子宮の中に入れる、銅のついた避妊具です。日本では2024年12月で販売が中止されました。→子宮内避妊具と緊急避妊

LNG-IUS(レボノルゲストレル放出子宮内システム)
子宮の中に入れて、レボノルゲストレルを少しずつ出す器具です。学会の指針に、Cu-IUD に代わる選択肢として加えられましたが、緊急避妊の適応はありません(適応外)。→子宮内避妊具と緊急避妊

低用量ピル(OC)
毎日飲み続けて使う避妊の薬です。緊急避妊薬は、その代わりにはなりません。くり返し緊急避妊薬を使っても、低用量ピルを続けて使う人より妊娠しやすいと、学会はしています。→低用量ピルとの違い

個人輸入と救済の制度の言葉

個人輸入
海外からインターネットなどで取り寄せたり、旅先で買って持ち帰ったりして、自分で使うために薬を輸入することです。厚生労働省は、品質・有効性・安全性が確認されていないこと、偽物のおそれがあることを注意しています。→個人輸入の危険

輸入確認証(ゆにゅうかくにんしょう)
決められた量を超えて個人輸入するときなどに、地方厚生局に申請して受ける確認の証明です。2020年9月1日から、それまでの「薬監証明」に代わってこの名前になりました。→個人輸入は安いのか

未承認薬(みしょうにんやく)
日本で国の承認を受けていない薬です。法律(薬機法 第68条)は、承認前の薬の名前や効き目を広告することを禁じています。→広告の見分け方

医薬品副作用被害救済制度
薬を適正に使ったのに、副作用で入院治療が必要になるほどの健康被害などが出たときに、医療費や年金などを給付する国の制度です。窓口はPMDAです。個人輸入した薬は対象になりません。→救済制度とは

適正な使用
救済制度で使われる言葉で、原則として、容器や添付文書に書かれた効能・効果、用法・用量、使用上の注意に従って使うことを指します。→救済制度とは

PMDA(医薬品医療機器総合機構)
薬の審査、安全の対策、副作用の救済を行う独立行政法人です。添付文書の公開や、救済制度の相談窓口も担っています。→救済制度とは

相談の窓口の言葉

ワンストップ支援センター(#8891)
性犯罪・性暴力の被害者のための相談窓口です。全国共通の番号 #8891 にかけると、最寄りのセンターにつながり、通話料は無料です。夜間や休日は、夜間休日コールセンターが対応します。→相談先

#8103(ハートさん)
警察の性犯罪被害相談電話の全国共通の番号です。かけた地域の都道府県警察につながります。今まさに危険があるときは110番です。→相談先

公費負担(こうひふたん)
警察が、性犯罪の被害者の緊急避妊などの費用を負担する仕組みです。対象や手続きは都道府県の警察ごとに違うことがあるので、担当の警察に確かめます。→費用

よく出る疑問

「アフターピル」と「緊急避妊薬」は、どちらの言い方が正しいですか?

薬の分類としての名前は「緊急避妊薬」です。「アフターピル」は広く使われている呼び名で、指しているものは同じです。

「要指導医薬品」と、ドラッグストアのふつうの薬は何が違いますか?

要指導医薬品は、薬剤師が対面で説明し、使う本人に販売する決まりの薬です。緊急避妊薬は、さらにその場で飲む決まりがあります。くわしくは薬局で買える制度のページにあります。

用語の意味が分からないまま薬を受け取ってもいいですか?

分からない言葉は、受け取るときに医師か薬剤師にたずねてください。薬局では、薬剤師が書面を使って説明し、必要な指導をすることが法律で求められています。

出典(編集部が原文を読んだ資料)
  1. ノルレボ錠1.5mg 添付文書(PMDA・2022年2月改訂 第2版)(2026年10月9日に確認)
  2. レボノルゲストレル錠1.5mg「F」 添付文書(PMDA)(2026年10月9日に確認)
  3. 審議結果報告書・審査報告書 ノルレボ(要指導医薬品)(厚生労働省掲載)(2026年10月9日に確認)
  4. 審議結果報告書・審査報告書 ノルレボ(要指導医薬品)(厚生労働省掲載・異所性妊娠の記載)(2026年10月22日に確認)
  5. 緊急避妊薬のスイッチOTC化について(厚生労働省 部会資料・令和7年8月)(2026年10月9日に確認)
  6. 要指導医薬品である緊急避妊薬の販売に関する通知(令和7年9月18日 医薬総発0918第2号・医薬薬審発0918第3号、厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
  7. 緊急避妊薬の調剤・販売について(厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
  8. 要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧(厚生労働省・2026年10月1日更新)(2026年10月9日に確認)
  9. 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づく緊急避妊に係る取組について(厚生労働省)(2026年10月9日に確認)
  10. 緊急避妊法の適正使用に関する指針(令和7年改訂版)(日本産科婦人科学会・2025年4月)(2026年10月9日に確認)
  11. 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 概要(厚生労働省・令和7年度)(2026年10月9日に確認)
  12. 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第36条の5・第36条の6・第49条・第66条・第68条(e-Gov法令検索)(2026年10月22日に確認)
  13. 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ(厚生労働省)(2026年10月22日に確認)
  14. 医薬品等の個人輸入について(厚生労働省)(2026年10月22日に確認)
  15. 医薬品副作用被害救済制度 制度の概要(PMDA・一般の方向け)(2026年10月22日に確認)
  16. 医薬品副作用被害救済制度に関するQ&A Q2「適正な使用」(PMDA)(2026年10月22日に確認)
  17. 性犯罪・性暴力に関する相談窓口(内閣府 男女共同参画局)(2026年10月9日に確認)
  18. 性犯罪被害相談電話(警察庁)(2026年10月9日に確認)
  19. 犯罪被害者等施策「性的な被害」(警察庁)(2026年10月9日に確認)

このページは、添付文書や国・学会の資料など公開された情報をまとめたものです。一人ひとりの状況(飲めるかどうか・妊娠の可能性)は判断できません。飲むかどうか、飲んだ後のことは、医師か薬剤師に相談してください。当サイトは医療機関・薬局の紹介も、薬の販売もしていません。

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